1.5 告知後の出来事
告知を受けた後、いろんなことがありました。
一番ショックだったことは、両親の態度でした。
ガンと告知されたと伝えたら、その反応が意外でした。
私は、両親から慰めを悲しみが返ってくると思ったのですが、返事は
「どうしてガンになったの」
「一人暮らしで生活が乱れてたんじゃないの」
「不健康な生活してたんでしょう」
「親戚にも祖先にも乳がんはいない」
「うちの子がガンになったなんて、人に言えない」
というもので、まるで私が悪いからガンになったと言わんばかりの責める言葉の数々…聞くだけできつくなりました。
私に対する慰めやいたわりは全くなく、この状態は1年ほど続きました。私もメンタル的にきつくなったので、途中、1年間ほど両親と連絡を断ったくらいです。
死に繋がる病気や問題が発生した時、他人はどんな行動に出るかわからないものだとつくづく思い知りました。
私の知人もガンになりましたが、やはり両親は冷たいようでした。こんなものなのでしょうか…?
子供が死に直面する病気になったという現実を拒否しているのかもしれないですね。
親しい友人の何人かに、ガンのことを話しました。
まるで他人事のような人もいましたが、3人ほど、心の底から心配してくれて、私を気遣ってくれる人がいました。
傷ついた時はやさしい言葉はうれしいものです。それも表面的なやさしさではなくて、本当の気持ちだと安心できます。
もちろん、その友人とは今でも大切な友達です。
職場の人の反応ははさまざま。
同じ部署の上司、先輩はとても親身に心配してくれて、本来忙しい部署に異動する予定だった私を楽な部署に異動させてくれました。また、治療に専念できるように、とても協力してくれました。
前回話しましたが、先輩の奥さんも乳がんサバイバーだったので、先輩は直接奥さんに話を聞き、私にアドバイスをくれました。それはとてもうれしかったです。
やはり、実際に経験した人の話、励ましは力になりますね。
ただ、トップの人は態度が違っていました。
飲み会で隣に座った時に、私がガンと知っているので、私にこう尋ねてきました。
「ところで、あなたさ、余命いつまでなの?」
当時、有名人の女性が乳がんで亡くなったので、話題になっていたからか、私が死ぬと思ったのでしょう。
「初期ですので、寿命はありません」
そう答えました。こういったデリカシーのない人もいるんですよね。
本当に悲しいことです。
心の慰めとしては
仲良し友達とのたわいもない話
動物番組(特に海外のペット番組)
好きな音楽(昔聞いていたやさしい音楽がよかった)
SATC(有名なアメリカのNY舞台の女性ドラマ)のサマンサの乳がんエピソード
心の栄養補給にとてもよかったです。こういうものがないと、ふとした瞬間に涙が出てきたりするので、本当にきついです。